幸という字

「幸」という字は、手枷(てかせ)の象形から字になったそうです。


手枷とは、手錠よりももっとガッシリと
両手を固定する器具です。


2000年ほど前の中国では、
裁判に掛けられれば、
首切り、足切り、腕切りが当たり前。
「手枷を一生付けて生活しなさい」
という判決は滅多に出る物ではなかったそうです。


つまり、手枷で済んで良かったね。
勿怪のさいわい、棚から牡丹餅ということです。


後に「幸」は現在の「しあわせ」を
意味するようになりました。
その際、今までの「不幸中の幸い」的意味は
「倖」で表すようになりました。


現在では、「倖」も「しあわせ」を
意味するようになり、
「不幸中の幸い」的な使い方をされることは
ほとんどありません。


「倖」の字は「はかない幸せ」的な
使い方をされる事はあるかもしれません。
「一握りの小さな幸せ」とか、
「長く続かない幸せ」という意味です。
しかいこれだと、元々の「不幸中の幸い」
という意味とはやっぱり違っています。


参考:
http://www.oct.zaq.ne.jp/dkcc/kotoba/kokonzi.html